小さな島国「日本」

様々な視点から海外との違いについて綴るブログ

ヘルスリテラシーに対する日本と海外の現状

日本におけるヘルスリテラシーの現状は、海外と比べて低いと考えられている。
その原因のひとつと言われているのが、プライマリケアの不十分さだ。
プライマリケアとは地域に密着した患者の抱える問題を総合的に解決できる医療サービスのことで、大きな病院で診察される前の入り口としての役割も担っている。

しかし、日本においてはプライマリケアの教育を受けた医師が少なく、直接大病院の専門家を訪れる人が後を絶たない。
つまり、プライマリケアによる医師との意思疎通の機会が日本の教育問題によって失われており、個々人のヘルスリテラシーが低くくなる要因にもなっているのだ。

一方で海外の場合は、家庭医や訪問看護などのプライマリケアが充実しており、日本と比べてヘルスリテラシーは高い。
情報に関する信頼度においても日本と海外では大きな違いがあり、海外では新聞や雑誌、ネットの情報への信頼度がとても低いのが特徴である。
しかし、海外では研究論文の要約を無料で閲覧できるものがあり、健康に関する情報はこの要約を通して知ることが多い。
そのため、日本よりも正確かつ信頼度の高い情報を得ることができ、結果としてヘルスリテラシーの向上にもつながっている。

また、海外では子供の頃からヘルスリテラシーに関する教育を積極的に行っており、情報に対する批判的な立場に立った考え方ができるのも特徴的だ。
批判的な立場に立って情報の解釈をすることで客観的に情報を捉えることができ、より正確な意思決定が可能となる。
このように海外では情報の開示や積極的な教育によってヘルスリテラシーが高められており、日本においても情報と教育に関する改善が求められる。